インタビュー/株式会社イマムラ 今村惠一社長 令和バブルが起こる

インタビュー
インナーメーカーイマムラ(東京本社)は昭和21年創業の老舗インナーメーカー。現社長の今村惠一氏は、昭和30年代に拡大したインナーの米国輸出を経験し、その後の日米繊維交渉、台湾、韓国への縫製・ニット工場移転、そして、1990年代に加速した中国工場移転と、インナーの戦後を見続けてきた。いま、老舗を守り、事業のサスティナビリティ(持続可能性)を実現するために必要なことは何か?を伺った。


ーこの春夏商戦は
どこも同じで悪かった。どの販路が悪いと言うよりも購買力が落ちたという方が適切だ。決して販売力が落ちたのではない。
消費者は物を買わなくなったのではない。買う物と買うところを選んで買っている。より身近で簡単便利に買い物ができ、そして安いところを優先して選んで買っている。その原因は、どこで何を買っても肌着に関しては何も変わらないからだ。百貨店から量販店、専門店までも基本的に違いのない同じ品質の肌着を売っている。
だからと言って、決してディスカウントストアが好調ではない、簡単に言えば百貨店から量販店、専門店、ディスカウンターまで同じ品質で同じ肌着を安く売っているので、ディスカウントストアだけが選ばれることはない。わざわざ店まで行く必要がなくなった。そうなれば、今流行のネットショップで買えば充分ということになる。
問題は、インナーの同質化と価格競争だ。これが、既存の店の魅力を小さくする最大の原因になっている。消費者から見ても衣料品に対する信頼感がない。昔のデパートには量販店と違う良いものがあった。
ー対策は
世間で言われているようにネット販売が有望視される。私も、期待される販路は?と聞かれると「ネットだ」と答えざるを得ない。しかし、私個人はネット、そして最近の電子決済は期待されるほどに広がらないと見ている。いまだ、セキリュティも含め安心安全という問題が払拭されていない。
もうひとつが商品だ。うちでは、化学薬品をできる限り使わないインナーに限って扱うようにしている。小さな企業が事業を継続するにはワークマンシィップで作り出される日本製インナーを中心に専門特化するしかない。
弊社の主力商品のひとつは昭和48年から50年近く販売している袋編みのインナーで保温性が高い。よくある秋冬の合繊肌着のように化学薬品で作るものではなく、表側に綿、裏側にナイロン素材でその編み地の中に暖かさを閉じ込める。
ーこれからは
私は、長い単位で見ると自然、社会、経済も時代は変わっても、ある規則的な循環の法則に従って世の中は動いていると見ている。
いまから55年前(昭和39年)に東京オリンピックがあり新幹線開通した。その6年後の昭和45年に大阪万博があり、続いて2度のオイルショック後を経験した後にバブル景気に向かった。
いま、再び220東京オリンピックと2025年の大阪オリンピック、そして、2027年リニア新幹線開通が日程に入ってきた。世界に目を向けると、トランプ大統領がイランの禁輸措置に踏み切り、再びオイルショック懸念が浮上している。歴史は繰り返そうとしている。そうすると、いまの延長には2回目の令和バブルが起こる可能性も否定できない。

 

 

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