しまむら2月期(連結)「既存店の底上げ」を全社テーマに、しまむら業態を2020年型レイアウトに変更

しまむらの2月期連結決算(表1下着靴下経済新聞6月1日号に掲載)は売上高が前年比3・4減、営業利益が同40・7%減と減収大幅減益となったことを受けて、新たな方向性を打ち出している。本年度からは前第3四半期から実施した「既存店の底上げ」を全社テーマにして、これまで実施してきた商品(品揃え)の極端な絞り込みや価格政策を見直し、商品と売場の最適化に取り組み、客数と客単価の改善に動き出している。
国内しまむら事業(表1、表6同)はしまむら業態売上高が4245億5800万円(前期比95・2%)と期中に27店舗の新店と72店舗の改装を実施したが4・8%の売上を落とした。
客数は2・1%減、買上点数は2・9と前年と変わらず、客単価が前年の2625円から2553円と72円下がり、一点単価が896円から859円に37円下がり、売上、客数、客単価、一点単価のいずれも落とした。
全事業の77・8%を占めるしまむら業態では、上期に65th誕生祭や感謝祭などのセール企画で目玉商品を打ち出したが、期待したほどの客数が増えず、客単価が下がり売上減となった。
下期からは「既存店の底上げ」をテーマに秋のニットワンピース、チェック柄のシャツ、小花柄スカートやワンピースなどのトレンドと店内販促を連動して品揃えの魅力が回復し客数が改善した。
アベイルは(表1、表7同)売上高508億8000万円(同100・2%)と微増収で、期中に11店舗の新店と閉店4店、10店舗の改装を実施した。客数は1・6%増、買上点数は2・3で前年と変わらず、客単価が前年の3034円から2992円と42円下がり、一点単価が1314円から1264円と50円下がる。その結果、売上高は微増だが、客単価と一点単価が下がる。
アベイルは、4~6月夏物販売の停滞を挽回するために、7月以降の実需商戦でセール企画を積極的に実施したが低調に推移した。秋以降はワンピースやスカート、ナショナルブランドのTシャツやトレーナー、それにストリート系ファッションの動きが顕在化したことで好調に推移した。
連結の販管費や店舗、従業員数(表2、3、4、5同)は表の通り。販管費合計は1492億7400万円(同101・2%)。人件費が都市部への出店に伴うパート・アルバイト費増で2・5%増、広告宣伝費1・6%増、店舗賃貸料5・5%増、減価償却費0・4%増と主要販管費の全てが増加した。売上が減少するなかで、粗利額が減少し営業利益が大幅減少した。
しまむら業態店舗は期末に1428店舗で前期比27店舗増、アベイルが320店舗で7店舗増、バースディが284店舗で23店舗増、シャンブルが97店舗で1店舗減、ディバロ18店舗で2店舗増、思夢樂(台湾)47店舗で2店舗増、飾夢樂(中国)11店舗で前年と変わらず。
業態別の商品分野別粗利率推移(表9、10、11同)はしまむら業態の粗利率一位が肌着で34・7%、前期比1・8ポイントダウン。2位インテリア32・3%で1・8ポイントダウン、3位洋品小物が32・2%で0・4ポイントダウン、4位寝装具が31・5%で2・1ポイントダウン、5位靴が30・4%で3・3ポイントダウン、6位紳士衣料が30・3%で0・9ポイントダウン、7位婦人衣料が30・0%で2・3ポイントダウン、8位ベビー・子供服が25・6%で2・8ポイントダウンなど全商品分野で粗利率が悪化している。しまむら業態は粗利率31・3%で2・0ポイントほどダウンした。
アベイル業態は粗利率1位がアンダーウエアで35・6で前期比2・1ポイントダウンした。2位がメンズウエアの34・8%で、この分野は粗利率が1・4%改善している。3位がレディスウエア34・7%で0・8ポイントのダウン、4位シューズ・服飾が32・8%で3・2ポイントのダウンとなる。アベイル業態全体では粗利率34・4%で0・9ポイントダウンした。
しまむら業態の肌着売上高と粗利率の過去10年の推移(表12同)を見ると、ピーク時が2017年2月期で、その肌着粗利率が36・6%、前期比3・0ポイント改善した。その時の肌着売上高は1093億2400万円で0・4%の微増となり、いずれも過去最高を記録した。だが、それ以降、二期連続して売上高と粗利がダウンしている。これは、通路幅拡大や商品絞り込みなどを実施した「2016年型レイアウト」方式による売場レイアウト変更がスタートした初年度だった。
今期は全社を上げて「既存店の底上げ」をテーマにして売場と商品の改善に取り組む計画。とくに、主力のしまむら業態では20代~50代の主婦とその家族をメインターゲットに、アウター商品中心にアイテム数の拡大や高感度高品質のプライベートブランド「クロッシープレミアム」を展開する。また、これまでの「2016年型レイアウト」方式から売場の部門配置の適正化、アイテム数と陳列量の増加を目的とした「2020年型レイアウト」方式への変更を売上上位店から順次実施する予定だ。

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