市場関係者に聞く/平成31年の下着、靴下の市場予想と各社の事業方針 NO5

 カドリールニシダ 西田寿夫社長                                                            所有特許の活用・新縫製技術の具現化  生産地の移管・生産設備の増強

今年の景気は少し悪くなる。海外生産のコスト増、円安の定着などコストアップ要因が続く中で、売価が上がらず、逆に消費税増加分を付加される可能性があり苦戦を予想。販売対策では①所有特許の活用、新縫製技術の投入により付加価値商品の提案及びそれによる利益確保。②海外市場(特に中国)の開拓。生産対策は①生産地移管によるコスト削減・より労働コストの低い地域での増産を図る。②生産設備の増強。新縫製設備の導入による競争力強化。


アツギ 代表取締役社長 工藤洋志氏

課題解決型商品提案 物作りはコストアップを吸収する努力を

若年層を中心に将来不安が根強く、引き続き個人消費の低迷は続く。米中経済戦争や増税など悪化リスクが高まるため、政府の経済政策と各社の工夫が求められる。本年の販売対策は、環境が大きく変化する中で、お客様が抱える課題解決することで毎日の生活を美しく、快適に、豊かにする商品を提案する。ひんやりストッキングのアスティーグ「冷」、アツギザレッグバーでは5本指のジェルネイルストッキングやニオイやスベリを軽減するストッキング、スリッパのようなルームソックス、ホームソックスに期待。好調なインナーは年間商品とシーズン企画のウエイトを検証する。生産は人件費などのコストアップ分を吸収すべく生産性向上に努める。


福助 取締役 冨多三也氏

実売はバンドル品など廉価品に  国内工場3拠点と中国自社工場の安定稼働を優先

今年は少し悪くなる見通し。その理由は①一部の百貨店で売場縮小が見込まれる。②ドラッグ、ディスカウントストアの出店加速による売場増。売場の増減、消費税増税で市場全体はシフトダウン。実売はバンドル品など廉価層に移行する。また、年初の暖冬も懸念材料。販売対策は自社ブランド強化、既存店舗のリニューアルや新規出店でマーケットへの浸透を図る。今期開始した海外展示会出展でその市場顧客への用途開発を進める。自社工場は設備投資しメディカル及びスポーツカテゴリーなど機能訴求型商品の開発に注力する。生産は国内3拠点と中国の自社工場の安定稼働を優先し、新型編機導入による工場レイアウトの変更で生産能力向上を目指す。また、海外素材調達に注力し、アセアンでの素材から生産までの比率を高める。


アイオイ商会阪急三番街店長 萬喜ツル子氏

3Pまとめ買いは少なく単品買いが中心 体感温度で変わる売れ筋変化に素早く対応する

市場に商品がたくさん溢れ、買い置き、まとめ買いする方が少なく単品買いのお客様が主体になる。最近は、温暖化で暑さ寒さに対応する商品が今以上に求められている。価格は上がることがないが、たとえ上がっても購買意欲をそそる商品の品揃えが重要。売れ行きは季節ごとの体感温度で変化するので、季節ごとのトレンドなどをいち早く店頭展開できるようにしたい。


グリーンヒル統括部長 藤本泰氏

少子高齢化と競争激化で単価が下がる スマホで販路拡大を図る年に

景気は緩やかに改善傾向になるが、アパレル市場は少子高齢化が進み、競争激化で単価が下がり厳しい局面を迎える。10月の消費税もあり、最終的には景気は少し悪くなる。商品は他店で販売していないものや付加価値のある商品を発掘して販売する。スマホでの販路拡大を拡げ、仕入れは在庫過多にならないように品番を絞り精度を上げる。


HEAVEN JAPAN 松田崇社長

ネットとリアルを融合 そのためにリアルサロンや取扱店を増やす

市場は予測できないので正直なところ分からない。だが、下着市場は可能性があるので伸ばしていきたい。今後はネットとリアルの融合させていく。 そのためにリアルサロンや取扱店を増やして行きCRM(顧客管理)を強化しLTVを上げて行く。生産は販売枚数の増加に伴いクイックでリバエリーで在庫回転を良くし生産料を増加させる。


美匠 専務取締役 浅川二郎氏

デザイン力や値頃観などの強みを強化   厳しくなる品質基準に対応できる縫製工場を

消費税問題など下着を取り巻く景気が良くなる傾向が見えない。こういう時こそ、堅実に物作りを確実に消費者に届けるようにしたい。卸メーカーとしては、既存取引先とのパイルを太く、互いに利益が出るように努力したい。引き続き新商品を抱え、求められる声に対応する。生産面ではこれまで以上に品質が厳しく求められてきているので、生産工場と一体となり品質面の強化を図りたい。

 

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