インタビュー/レナウンインクス中角至博社長・国内でまだ伸ばせる販路がある

インタビュー
レナウンインクスの中角至博社長は「この会社が設立された2002年の売上高が146億円で、それが過去最高額になっている。将来はこの売上げまで戻したい」と過去最高売上げに戻す強い意欲に溢れている。第二四半期決算ではレナウン全体の百貨店販売が伸び悩み微増収ながら赤字決算となるが下着・靴下を扱う子会社レナウンインクスは売上高38億6500万円(前期比120・4%)、営業利益5900万円と昨年比売上げは大幅増収し営業利益は黒字転換した。この先を見据え、レナウンインクスをどのように導くのか次の一手を伺った。


春夏の百貨店は前シーズン比93%で悪かった。その内訳は肌着が104%で善戦し、パジャマ88%、靴下87%だった。紳士肌着は前年比のみならず予算もクリアーしたが、それは、アクアスキュータムがシーズン物よりも通年商品のボトムスが好調に推移したことで、計画通りに推移し好成績を出した。
全体に前シーズンから価格と価値の上方修正を肌着、パジャマ、靴下などで行っている。アクアスキュータムの一部製品を中国で生産していたが、日本に戻して作るようにした。他にもコストを追求するなかで疎かになっていた素材、加工から見直し、これまで以上に製品価値を上げて価格を据え置き、消費者に納得してもらえる価格まで価値を上げている。
肌着は大型ブランドのアクアスキュータム一本に頼り展開しているので限界がある。そこで、次ぎに2019年春夏からライセンスブランド「マッキントッシュフィロソフィー」を本格的に立ち上げる。このブランドは10月展(2019年春夏展)に出しているが、契約上は今年11月からの販売許可をもらっているので、この秋冬の11月か12月頃からは店頭展開する予定だ。ターゲットはシニア層だけでなく若い人にも拡げていきたい。これで、紳士肌着ブランドも二本立てとなり、これからが楽しみになる。
パジャマは秋冬から新しくふたつのブランドを仕入れて販売している。9月のスタートは前年同月比98%と不満足だが、9月の台風、大雨、自然災害などを考えれば、まずまずのスタートだと考えている。販売しているJR名古屋高島屋、大阪難波高島屋など西日本の百貨店がプラスで推移しているが、東日本のスタートが悪く、2つの新ブランド効果はこれからだと思う。
靴下は春夏に苦戦したが、商品的には糸から質を高めクオリティを上げて臨んでいるが、まだ成果が出ていない。その要因はアクアスキュータムの紳士靴下が、従来からビジネスに強い実績があり、それを中心に追い求めてきていることが、ひとつの原因ではないかと感がえている。
もっと増えているカジュアルシーンに合った靴下提案が必要になっている。今のビジネスマンは若い人からシニアまでスーツを着ていない人が増え、靴も従来のような革靴ではない。
また、OEM事業は、少し無理してでも増やす計画だ。企画と生産力を最優先に整備し、それに物流を加えて対応すれば、既存販路以外でホームセンター、ドラッグストア、ベビー子供服専門店チエーンなど、いま取り組んでいない国内の販路はたくさんある。来シーズンからは「2020東京オリンピック・パラリンピック」の公式Tシャツを製造販売する権利を取得し事業展開を開始する。この販売は、とくに新しい販路での販売拠点拡大につながると期待している。この公式シャツの販売とOEM事業をリンクしていけば、海外やネット事業の拡大だけでなく、日本国内での販路拡大もまだまだ期待できる。
前期(18年3月期)売上高は79億8000万円、今期目標(19年3月期)が85億円。その先には100億円を視野に入れている。2002年に株式会社レナウンインクスが設立された初年度売上げは146億円だった。それがピークの売上げで、それ以降、毎年減っている。だが、第二四半期は大幅増収で営業利益も黒字転換した。もう一度、過去最高の146億円まで戻したい気持ちだ。

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