インタビュー・・・福助株式会社 田坂寛社長・実力主義で組織の完全融合・攻めの体質になった

DSC01683福助の田坂寛社長は豊田通商の都市開発部部長から福助に着任して2年3ヶ月となる。「攻めの体質になった」と話す口調からは、この間に取り組んできた事業基盤再構築にひとつの目途を出した自信がにじみ出ている。明治15年創業の歴史ある福助を新しい時代のビジネススタイルにどのように融合していくのか。昭和35年9月13日生まれで9月には57歳になる田坂氏に話しを伺った。

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ー この2年3ヶ月は
福助に来て2年3ヶ月だが、各部門のBS(貸借対照表)項目は改善されてきた。組織の質も強く機動力が増し、組織全体に贅肉をそぎ落とし筋肉質に体質改善されている。いまは、確実に攻めの体質ができつつあると確信している。
ー 3社統合の現在は
2015年12月1日付けで福助、ユニチカバークチシャー、KBフクスケの3社を統合しひとつの会社(福助)に作り変えた。当初は統合はしたものの、人はそう簡単には変わらない。それぞれの組織や人が疑心暗鬼になるなどの一面もありスムーズに統合、融合が進んだとは言えない状況がしばらくあった。そこで、私は組織全体を外形的にミックスして斑模様にしてやろうと考えた。ひとことで言えば実力主義で完全な融合を目指した。これまでのような親会社の役員が子会社の要職を占めるような親と子の関係ではない。現在、福助の執行役員と旧子会社の役員も対等な位置で仕事を担ってもらっている。過去と現在担っている実績ですべてを決める完全な実力主義で融合していった。
ー ブランド、商品は
ブランドが多すぎた。収益性の低いブランドや非効率なブランドが多くあり、ブランド数も最大100あったものを半分に減らした。だが、残して選んだブランドに関しては大型化を目指し商品戦略を組み立て直し、合わせて広告PRなどのアピールのやり方を見直しブランド価値の最大化を図る戦略に出ていく。来春には複数の主力取引先とタイアップしてプロモーション活動を積極的に取り組む計画だ。
また、ブランド見直しの中でライセンスブランドとオリジナルブランドの位置付け、構成比も見直した。かつて全体売上の70%がライセンスブランドで、残り30%が自社オリジナルブランドだったが、現在はそれが60%、40%ほどの構成になっている。かつてはブランドがたくさんあり、売上げも多くできていたが、それが本当に必要な物なのか本当に利益が残るのかと問われると残念ながら無駄なものも少なくなかった。

いまは、物作りのために生産仕入れの発注精度を徹底して改善し高めている。役員クラスが加わる会議で議論し適正な仕入れがどれくらいかを見極めて結論を出している。2015年9月にブランド戦略室を作り、ブランドごとの内容から役割、スタッフ配置まで一体的に計画を作り上げている。過去は、それぞれのブランドにデザイナー、MD、生産担当がいて、そのできた製品を各営業担当が店まわりをして注文をとっていたが効率が悪すぎた。いまは多能工化を進めデザイナーとMDが得意先にプレゼンするなどひとりで二役、三役ができるようなチームプレーを行っている。その同じ9月には販路別のカンパニー制を導入した。百貨店、チエーンストア、リテールなど販路ごとに何を作り売り、どれだけ利益をゼイゴ(税引後利益)で残せるのかを明確にして取り組むようになった。こういったことは昨年契約が切れてなくなった「バーバリー」(ピーク時の卸売上高55億円)が教えてくれた。なぜ百貨店がよく見えたのか、ブランドに頼るとはどういうことなのかを教えてくれた。②「満足」_発熱で優しくあったかタイツ②「満足」保湿でしっとり潤いタイツ
ー 次に攻めるブランドは
この春から自社ブランドを強化している。主力ストッキング、タイツブランド「満足」は大幅リニューアルしてデビューさせた。もうひとつが「福助」ブランドの構築、拡大だ。自社の冠を掲げたブランドだけに手抜きができない高スペックの付加価値ブランドとして位置付け展開している。福助の歴史や品質、臭いを伝えていくブランドとして育てていきたい。物作りのスタンスとしてはバンドル(多足組)よりも1足プロパーの価値を上げて行く事に集中したいと考えている。これまで年2回行っていたファミリーセールも止めた。
ー ウエブ対策は
BtoC(消費者向けネット通販)対策は徹底してやる。大きくはふたつの方向に分けて対応する。自社公式オンラインショップでは福助の歴史や品質などの価値を伝える販売を目指す。もうひとつは楽天、アマゾンなど既存モールで大量販売、リピート販売を目指した展開を考えている。また、小口リテール向けにはBtoB(事業者間取引)で全国の既存得意先や新規小口得意先を積極的にこの専用仕入れサイトに勧誘して、すでに1000件を越す取引先ができた。ブランド事業では来春のリアル店舗とのプロモーション事業を待たず、この秋にもウエブ上での新たなプロモーション事業を展開する計画になっている。
ー 福助第二ステージは
福助の新たな企業理念を「心とカラダに『福』を。~今日の感動を未来の文化へ~」に決めた。各メンバーがそれぞれの立場でプロの技術を最大化し匠の集団を目指し、独自性をもって福助らしい価値を高めていきたい。

田坂寛社長2田坂寛氏

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