パリ:トレンドフォーラム 2017年7月9日開催・ランジェリートレンド:2018年秋冬から2019年春夏までの分析

 

このレポートはアークスリーインターナショナル主催のパリ国際ランジェリー展ツアーの中で開催された企画会社コンセプトパリのミカエル氏によるアンテルフェリエールのトレンドフォーラムの解説を翻訳したものです。

2018年秋冬のテーマ「喜び」Joie

大きな政治的変動により、時代は混沌としたものになってしまった。これからはこの世界を脱して、よりポジティブな考え方で「喜び」を感じるべき。「喜び」を生かして、よりクリエイティヴなものを作ろうと提案。そのクリエイティヴの代表として、エスモードから才能あふれる4人の学生の作品を展示。日本人の安居院(あぐい)智子さんの作品も、これまでのランジェリーにとらわれない斬新なものに仕上がっている。

2018秋冬については下記の6つのコーナーに分けて展示

  1. The Dreamer : 「夢見る人」軽い素材、画期的な新素材を展示。3つのプロトタイプのブラを展示。一つ目は三角ブラ。これまでのブラはパッド入りのものがよく売れていたが、これからはワイヤーなしの三角ブラが主流に。けれども、サポート効果において三角ブラでは限界がある。その代用として出現するブラにはスポーツの要素が取り入れられる。まずは機能面でスポーツの要素を取り入れたブラ。軽いパッドが入っている。もう一つは外観にスポーツの影響が見られるブラ。こちらは幅の広いゴムを使用。レースのコントラストが美しい、繊細な仕上がり。クラッシックな白いショーツに刺繍を施したユーモラスなものも見られる。
  2. Fragrant :「フレグラント、香り」花のモチーフはランジェリーには欠かせないもの。ここでは、モチーフの大きさや色で従来とは異なるものを表現。悪趣味と取られる一歩手前まで試みた。これまでアジア系のメーカーは、他社のコピーを繰り返すとして批判されてきたが、この頃は、トレンドにいち早く反応し取り入れ、より優れたものを作るようになった。このコーナーでも、そういったアジア系のメーカーの成長が顕著に伺われる。
  3. The Warrior:「兵士、戦士」ストリートアートの影響が現れているコーナー。ユニセックスなもの、機能的な素材、カーキ色のシェイプウエアのプロトタイプはこの傾向をよく表現している。お腹を引っ込め、サイドを綺麗に見せる工夫が見られる。
  4. The Nomad:「遊牧民、放浪」いろいろな文化の融合、赤、緑、黄色など、色のミックス。女性のワードロープの中には、異なる文化をミックスしたものが一つはあるはず。様々な色があるが、ヴィヴィットな色ではなく、少し褪せた色。トレンドカラーである黄色は、単色では使わずに差し色として他の色と一緒に使う。
  5. Phantom : 「幽霊」トレンドコーナーで毎回あるのが、セクシーなコーナー。今回はミステリアス、妖しいセクシーを表現。雲、影、森、枝といった自然をモチーフにしたもの。キラキラ輝く素材は超自然現象を表現。色は黒が主流だが、ブルーや紫のような黒に溶け込んで消えてしまうような「ファントムカラー」を組み合わせる。
  6. The expressionist :「表現主義」スポーツ、アスレジャーの影響を強く受けたコーナー。ヴィヴィットな明るい色が使われている。スポーツブラではなく、普通のブラがスポーツブラの機能も果たす。全般的には、1月の展示とあまり変わりばえのないコーナーになってしまった。2019春夏のプレヴューでスポーツの傾向が大きく変わるところに注目してほしい。

フォーラムのゲストアーティスト Ellen Haeser

全長4メートルの巨大なパネルでアートブレンディングを表現。ジャンルの異なる要素を上手に混ぜ合わせることによって、美しく洗練された芸術を表現する。

インスタグラムで知ったシカゴの若いデザイナー、 Deparment of Curiositiesの作品。タトゥーのデザインをイタリアのシルクにプリント。ビーチウェアにぴったりのガウンにヴィンテージ風なブラとショーツを組み合わせた。このようにインスタグラムを使って、世界のあらゆるところにいる人とコンタクトが可能な時代になった。

http://www.departmentofcuriosities.com

ブラウスのプリントはフランス、縫製はトルコ、そしてお揃いのブラとショーツはタイと香港で作られたセット。これらは異なる地域に住みながらも、協力して一つの作品を作り上げることができることを証明している。

2019春夏プレヴュー

全体のテーマは2018秋冬の延長で「喜び、楽しみ」Pleasure

4つのテーマに分けて展示

  1. Organic :「オーガニック」自然をモチーフにしたもの。色は前述「Phantom」のように溶け込んで消えてしまうような色。素材はあくまでも高級。
  2. Flamboyant :「燃えるような、炎のような、派手な」鮮やかな色の使い方。80年代、南米のグラマーなイメージ。布だけでミックスするのは難しいが、アクセサリーならばミックスしやすい。イルーナのプロトタイプはビーチウェアにも、ランジェリーにもなる作品。
  3. Classy :「上品な、高級な」スポーツのコーナー。これまでよりも落ち着いた雰囲気。Tommy Hilfigerのようなトラディショナル。グラフィック、ストライプが多く見られる。赤白青にオークルを組み合わせる。60-70年代風のプリント。クレージュを意識した、曲線とボタンを取り入れたプロトタイプ。
  4. Mosaic :「モザイク」おしゃれに冒険心のある若者にぴったり。グラフィックが多く見られる。テラコッタ(レンガ)色、オレンジと茶色が用いられている。いろいろな要素をミックスしてあるが、少し前だったら、これだけ混ぜ合わせることに抵抗を感じたはず。MX-M266FP_20170719_135520_001
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