臥雲辰致「ガラ紡」展示会/マイナス面が新たな魅力に/

長野県松本市の「中町・蔵シック館」で2016年9月30日から10月30日までの間『臥雲辰致「ガラ紡」展示会』が開催された。岡崎市の名誉市民ともなっていながら、地元の人にも忘れられかけている臥雲辰致の功績を知って頂きたい、と臥雲辰致の孫にあたる臥雲弘安(がうんひろやす)氏が主宰する「ガラ紡を学ぶ会」が主催者となり、松本市や松本市教育委員会、松本商工会議所の後援を得て開催されることになった。「ガラ紡」とは明治6年に長野県生まれの臥雲辰致(がうんたっち、がうんときむねとも呼ぶ)が日本人として独自に開発した日本の自動制御技術史上、画期的なもので、世界にも類を見ない紡績機のこと。ガラガラ音を立てながら糸を紡いでゆくところから、「ガラ紡」と呼ばれている。明治10年頃より愛知県の岡崎市を中心に三河地方に普及した。明治維新後、イギリスから洋式紡績機も導入されるようになったが、住み分けしながら発展した。戦争により洋式紡績工場が大打撃をうけると、ガラ紡はその代用品として大活躍し、昭和30年頃に最盛期を迎えた。当時、三河地方を中心に愛知県内に1800ほどのガラ紡工場が存在した。しかし、洋式紡績工場が復興すると衰退の道を辿り、現在では、愛知県に2工場存在するだけとなり、産業遺産として位置づけられている。

ガラボウ展1ヤマヤガラボウソックスガラ紡績機で紡ぐ糸は、その仕組みにより、太さにムラができ不均一なため、洋式紡績機に対抗することができなかったが、太く、撚りが甘く、不均一というこれまでのマイナス面が新たな魅力として、独特のムラのある表情、風合いの良さが見直され製品化も行われている。期間中、ガラ紡績機の動体展示、ガラ紡の研究者による講演、ガラ紡の糸で製品化した各種織物やストール、靴下などの展示、販売も行われた(寄稿:野村佳照氏)。

 

ヤマヤ野村佳照社長

 

 

 

 

 

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