2月27日・さくら野百貨店仙台店が自己破産◇売上高ピーク時の3分の1に

破産者(株)エマルシェ公示2017.02.27正面玄関に貼られた破産公示

株式会社エマルシェ(仙台市、安藤俊社長)が運営するさくら野百貨店仙台店が2月27日、仙台地方裁判所に自己破産の手続きを行い営業を停止した。負債総額は31億円。同店は仙台駅前の一等地に店舗を構え、地価は30年以上も連続して仙台ナンバーワンの評価を得ている。前身である丸光の創業は1946年6月で、昨年70周年を迎えていた。1978年にカネ長武田(青森)、山田(福島)、イチムラ(新潟)、小美屋(神奈川)とともに、ニチイ(当時、後のマイカル)傘下の百貨店連合を形成。1985年にダックシティ、1988年にダックビブレと社名を変更し、厚木市、小樽市、北上市、石巻市など新規出店も積極的に行ったが、マイカルの経営破たんに伴い2001年に民事再生法の適用を申請した。
その後は丸光時代の商品提携先の高島屋から人材派遣と商品供給を受け、百貨店としての再生を目指した。その一方でカネ長武田百貨店を中核とするさくら野百貨店(青森市、臼井修社長)と経営統合する計画もあったが、さくら野百貨店側が自主編集を基本とするのに対し、仙台店はH&Mやブックオフなど、大型テナントを導入し、直営の百貨店と融合させたハイブリット型経営を進める路線の違いもあって、独立経営に舵を切り直した。
しかし、仙台駅前にはパルコや仙台パルコ2、さらに駅ビルエスパルの新館など、大型商業施設が相次いで出店、さくら野百貨店の関係者によると「その結果、仙台店の立ち位置が不明確になった」ということで、競合の激化が苦戦に拍車をかけたと分析する。売上高は丸光時代のピーク時には約250億円に達していたが、最近では、テナントを除く直営部門で79億円と3分の1に落ち込んでいた。
現在、H&M、ブックオフ、ICI石井スポーツ、ニットソーイングクラブ、ゼクシーなどのテナントは営業を継続しているが、現時点ではいつまでかは不明としている。同店を含めた周辺一帯は、リーマンショックなどで白紙状態になったが、一時は東急不動産がデベロッパーとなり、再開発事業による整備計画もあったほどの注目の高いエリアで仙台店の後釜をどうするか、関係者の注目を集めている。

さくらの百貨店仙台店(株)エマルシェ安藤俊社長1(株)エマルシェ 安藤俊社長

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