レナウン株式会社 神保佳幸社長の2020年頭所感

新年明けましておめでとうございます。

2020年、令和初の年賀式をこうして皆さんと迎えられたことを嬉しく思います。

我々は決算期を12月に変更したので、1月から新しい事業年度に入りました。二重の意味で新しい年を迎えたわけです。

 

はじめに、昨年を振り返ると、秋・9月後半から様々な出来事がありました。

マクロ的に振り返ると消費税率アップです。二桁の税率、期の途中である10月からの実施という、これまでになかった経験です。我々も消費増税を迎えるにあたり、価格対応やサービスを含めた付加価値の向上で準備をしてきましたが、増税前のいわゆる駆け込み需要は924日からの最後の7日間で顕著に表れたものの、10月以降の反動による苦戦はまだ引きずっているように感じています。

920日から開催されたラグビーワールドカップでは、日本代表がワンチームとなって予選リーグを全勝し、初の決勝トーナメントに進みました。日本全体が大いに盛り上がり、消費増税後の停滞したムードをかき消してくれるのではという期待も抱きました。しかしながら、10月の豪雨、台風で多くの人々が被害を受け、ワールドカップの試合を一部中止せざるをえないほどの猛威を奮い、我々のビジネスも少なからず影響を受けました。深刻な状況が連日のようにテレビ画面に映され、「被害を受けなかった自分たちが浮かれてはしゃぐのは不謹慎」という日本人の気質と相まって、「消費増税よりも、むしろそういったマインドの方が消費に影響をおよぼしたように感じる」とおっしゃった流通関係の方々もいらっしゃいました。

 

そして、我々アパレル業界に目を向けると、百貨店を中心とする大型商業施設の閉鎖や売場縮小の発表が多数ありました。百貨店の閉店数も二桁に達しました。また、同業者の大規模な売場撤退や事業縮小、それによる大幅赤字が報道されるなど大きな環境変化が起こりました。

レナウングループは、823日に中期経営計画“Target 2023”とともに希望退職者の募集を発表しましたが、僅かな期間の中で、先ほど上げたようにレナウングループを取り巻く環境に大きな変化が生じ、我々の事業に与える影響を改めて検証する必要が出てきました。その結果、希望退職募集を受付直前で中止するという決定を下すことになりました。

現時点では、中期経営計画の基本方針や戦略に変更はありません。最終年度の目標値についても、今後の売場・取引の見直しで売上高のスケールが変わる可能性はありますが、現時点での変更はありません。ただし、必要な成長投資を行う方針は変わりませんが、経費全般については見直しが必要だと考えています。

 

ここからは今年のお話です。

すでに公表のとおり、新年度に入るにあたって 組織を見直しました。これは、中期経営計画で掲げた「効率的な組織・人員体制の構築」に則ったものです。

戦略事業部を中心に話せば、主要3ブランドの戦略事業部は、より自分のブランドの成長に注力して事業運営してほしい。イトーヨーカ堂やイオンに代表されるGMS向け部隊は、これまでのブランドに加えてビジネス系ブランドの取り組みも強化してほしい。そういう思いを込めた新組織です。

また、間接部門についても、部や課の数を見直し、効率化を図っています。

 

さて、ラグビーワールドカップでは多数の外国人が日本を訪れましたが、日本人が当たり前と思っていたことが、実はそうではなかったと見直すべき点がいくつか出てきたと聞いています。我々にとっては常識となっている日本の仕組みやルールが、外国人にとっては不便な「障害」となっていたのです。

このことから私が申し上げたいことは、視点を変えて様々な事象を見てほしいということです。真正面から見るだけでなく正反対から見てみる。斜めから見るにしても、斜め右から見るのと斜め左から見るのとでは、まったく違った事象に見えるのではないでしょうか。

ラグビーでは、パスを取りこぼしてボールを前に落としてしまうと「ノックオン」という反則を取られます。

先入観や思い込みで突き進むのではなく、違った角度から見つめなおし、やり方を柔軟に変えて進んでいく。そうした対応を心がけなければ目の前のチャンスを取りこぼしかねない。つまり「ノックオン」を取られかねません。

 

我々を取り巻く環境は絶えず変化します。そして、そのスピードはますます加速しています。会社が生き残っていく、成長していくのには大変困難な状況です。しかし、これらを恐れることなく果敢に対応し続けていくためには、皆さんの知恵や創造力、チームワークや実行力が不可欠です。

私も全力を尽くして困難な状況を乗り越えていきたいと思います。

結びになりますが、今年一年の皆さんとご家族のご健勝をお祈りして、私の挨拶とさせていただきます。

 

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